皆様、お久しぶりです!!いつ以来のblog更新やら(汗)。。。
このたび、メテルきっての魚卵好きな私、とーっても美味しいお勉強会に誘われて参加して参りました~!!それにしても美しい味、と書いて「おいしい」とは、日本語って素晴らしい~!!このキラッキラした美しいキャビアちゃんをご覧あれ!!!
[PLUNIER Caviar]プルニエキャビアは美食の国、おフランスはボルドー近郊でキャビア養殖を行っているキャビアブランド!!そちらで作られたキャビアをいただけるのが同じ母体が運営するレストラン、[Caviar House]というわけ。最高の状態に仕上がったものだけを、厳格に管理してベストな状態で提供しているそう。何気ないクラッシュアイスを敷いたクリアーな器も、実は溶けた氷の水で氷が浮かない設計になってるー!!あぁー、セットされてるスプーンでざくっとすくってぱくっといただいちゃいたい!!!
でも、今回はお勉強会、なのでおとなしく我慢我慢。。。と思ったら、主催のCaviar Houseのマイスター石川さんが「まずは召し上がっていただくのが一番です!」って~!!やった~♥と叫びたいのをこらえつつ、キャビアマイスターが試食する時の食べ方を伝授していただく。
親指と人差し指は伸ばしたまま、ぐっ、と他の指でこぶしを握ると親指の付け根が盛り上がり、そこに載せるんだとか。。。私、幸薄いといわれる手の甲が本当にうすいヒト科なので握りこぶしでトライ(笑)。。。盛り上がったところに載せるのは手との接点を減らして体温がうつらないようキャビアの温度をキープする、高さのある所にのせて、光を当ててキャビアの色を見るためだそうで。。。ふむふむ。
「キャビアって黒のイメージかもしれませんが、PRUNIERで取り扱うシベリアチョウザメの卵はいい状態ほど緑がかった色なのです。そして一粒ずつに黒点があるものが最高の出来を表すのです。これは黒点が薄い方ですね、(パクっつ)。。。あ、味は最高ですね~。」(石川さん、お客様に出す前の試食をそれはものすごくおいしそうに~。。。)どれどれ、よぉおおおくみると、「目」があるではないか!!色、粒の大きさを観察したら温度が変わらないうちにぱくっと一口で!いただきます~。「んま~~~」あ~魚卵独特の脂がまったりとお口にひろがる~。うまみ成分が凝縮された一粒一粒が私の細胞に直接働きかけている感じ~。
あ、忘れてましたが、この青い缶におさめられているキャビアは[MALOSSOLマロソル]という名前。品種とかではなくて、調理法が名前となったもの。ロシア語で少し塩辛い、という意味の通り、加塩されている。石川さんは「塩気が強いと思います」って3回ぐらい言ってたっけ。。。
話は脱線、しかも大分チープな話(笑)なんですが、実は私つい先日自分で筋子を「塩イクラ」に仕上げたばかり。醤油漬けのいくらも好きだけど、どちらかというと塩イクラの方が好き。水気が程よく抜けて卵がまったりした感じが好きなのですよぉ~。。殺菌をかねてまず5%以上の塩をまぶして、皮が固くならない程度まで水気が出たら、お好みの塩気(私は3%)に漬ける、というプロセスを自ら体験しただけに、加塩によってキャビアの濃厚さが際立っているのがとってもよくわかる~。。。しかもイクラに比べてさらに小さい粒粒たちにまんべんなく加塩する作業ってどんななんだろう、と魚卵ヲタの血が騒ぐ。。。
ふと気が付くと目の前に素敵な三段のディッシュがセットされていました~。キャビアコンディメント!!しかもレモンが丁寧に包まれて、なんともお洒落。「この塩気の強いマロソルをよりおいしく沢山いただくことはできないか、と(PRUNIER創業者が)相談したのが友人の当時のリッツ・カールトンの料理長でして、彼が最初に考案したんですよ」
へぇ~。前職の飛び職でこのセットを満席分用意するのって大変だったけどやっぱりおいしくいただくための必需品だったんだ~、と今更。。。「オニオンにレモンを絞って、ブリニ(パンケーキのちっちゃい版のやつ)にクリームを塗って準備出来た方から召し上がっていただきましょう。マロソルの塩気が中和されてさらにまろやかになりますよ」
キャ~、ちょっと待って、写真とか撮ってる場合じゃないじゃないの!!クリームとオニオン準備!!と焦る私の横で「これ撮れば?」とちゃっかり先に準備オッケーにしたうちの社長。。え?いつの間に(笑)? そしてちとクリームが少ない気もするが、そんなこと言ってる場合じゃない、の、この一枚。
魚卵ヲタは実はこのブリニも自分で焼きたい~。おフランスじゃ普通にスーパーで冷凍とかで売ってるのにな。。。ああ、また話が逸れました。こちらもブリニ一枚を丸ごとパクっといただくのがいいそうなので、遠慮なくいただきます!!
あ~、至福ってこういうこというんだろうな~。
そのままいただくのも美味しいけど、こうすると本当にいくらでもいただけちゃう~!
「!!!」
気が付くと石川さんが両手に白手袋、目の前にゴールドに輝くそれも本物23金でできたケースが!!
こ、これは。。。
明らかに「貴重」、そして確実に「お高い」雰囲気。。。
一体なにもの?!
「今日はお見せできるものが入荷しましたので特別にお持ちしました。アルマス・ペルシカスと呼ばれる最高峰のキャビアです」(写真はそれを収めるためのケース)
そもそもキャビアって世界三大珍味でしょ?そのうえで最高峰ってどういうこと~?「お手元のパンフレットをご覧ください」
250g 1,000,000円(税抜)って書いてある??!!
まさにKING OF CAVIARの登場!!
お値段を直接言わないあたりがお上品な石川さんらしい。。。
前出のいただいたマロソルはバエリ種というシベリアチョウザメ。一方のこちらはアルマス・ペルシカス(ロシア語でペルシャをさす)と名が付いている通りチョウザメのなかでも希少なオシェトラ種のペルシャチョウザメからとれるキャビア。そして産卵の年数を経たものほどキャビアの色が緑からブラウン、イエロー、と変化していくそう。。。こちらがどのくらい希少なものかというと。。。
①カスピ海洋域から偶然漁で揚がったサメがチョウザメ、しかもオシェトラ種であること。(歴史的背景から今は天然チョウザメの捕獲は禁止になってからは偶然揚がってしまった時だけ発見した人にキャビア権が与えられる取り決めだったらしい。。)
②それがペルシャチョウザメであること
③それがメスであること(そりゃそうだ、という事実に気づく。。。)
④そのメスのお腹に卵がある状態であること
⑤卵が十分に育っていて産卵直前であること
「この偶然がそろわないと出来なかったキャビアなのです」。。。その確率って、どんだけ~?!
そのオシェトラ種ペルシャチョウザメを養殖すればいいだけの話に聞こえるけど、サメは成長が遅くて長生きな分、産卵と産卵の期間があく。。オシェトラ種は10年!!有名なベルーガ種はなんと20年もかかるらしい!!
例えば一回目の産卵の卵は稚魚にかえして徹底管理して育てるとする。そのメスは次の産卵まで10年待たねばならぬ。その10年間餌の栄養もふくめて大事に大事に育てるのだ。ストレスにならない広さの養殖場設備も必要だし。また稚魚のうちのメスが産卵を迎えるまでも長い年月がかかる。卵ができたとして、キャビアを取り出す個体は当然お腹を切るのでそのあとはない。。。切らずに強制的に押し出したりして次の産卵をさせる方法もあるらしいが、サメの個体に過度のストレスがかかり、キャビアの味が全く変わってしまうそうで。。だから個体の数は減らさずに一定量供給を保っていく養殖システムでないといけないのね。
手間暇かかって育てられている。だから、お高い。
また、現在キャビア養殖企業は卵を産卵した後のサメの肉を加工して無駄なくありがたくいただく工夫もしているのだとか。。。PRUNIER社も例外ではなく、燻製してオイル漬けにしたサメ肉の試食もさせていただいた。以前フランスでサメ肉を食べた経験があったし、そしてなんだか考えさせられるところもあったし、そしてそして、もうとにかくサメ様がありがたすぎてサメ肉の写真は撮り忘れたけど。。。。。
最後に「パリ」と名付けられたキャビアも登場~。
「これはベストコンディションではないんです。。。」と出しておいて、石川さんは言う。「パリ」はとれ立てのキャビアの風味を味わうために控えめの塩分で加工されている。「クリーミーでバターのような風味と評されます。」うんうん、マロソルに比べると確かにくちどけが違う~。本当は10月に迎える産卵期にとれたのものを最短で空輸したフレッシュキャッチと呼ばれるものが最高の味らしい~。。。十分これで美味しく感じるけどねえ。。。フレッシュキャッチ、一体どれほど美味しいのか、魚卵ヲタの来月の楽しみが増えたな~。
とはいえ庶民にはなかなか手が出せない代物。きっと時々のご褒美や贅沢だから美味しい。そして命あったものをありがた~くいただくからなお美味しい。
しばらくはまた塩イクラで我慢しよう、と思う魚卵ヲタでした。。。完!